働く環境

ファサードエンジニアが操る、CAD

建築を学ぶ学生の皆さんにとって、「CAD」は身近な言葉かもしれません。CADとは、「Computer Aided Design」の略称。コンピューターで図面を描き、建物や部材を3次元で表現するための仕事道具です。
もちろん、ファサードエンジニアもCADを使います。ガラスや金属、GRCなど、さまざまな部材からなるファサードを、設計者の意図を読み取りながら、実際につくれる形へと近づけていくためです。
AGBでは、AutoCADやRhinocerosを中心に、プロジェクトに応じてデジタルツールを使い分けています。今回は、多くの社員が利用しているRhinocerosとGrasshopperに注目し、ファサードエンジニアとCADの関係をご紹介します。


3次元の「かたち」を扱う。
Rhinocerosは、コンピューター上で3次元形状をつくる3Dモデリングソフトウェア。直線だけでなく、曲線や曲面を用いた自由な形状を扱えることが特徴です。
組み合わせて使われるのが、Grasshopper。画面上にコンポーネントを配置し、線でつなぎながら、形状をつくる条件や処理を組み立てるビジュアルプログラミングツールです。
一定のルールに沿って形状を変化させる。大量の部材を処理する。繰り返し作業を自動化する。
Rhinocerosで3次元の形状を扱い、Grasshopperでその形状をつくるための条件や処理を組み立てる。両者を組み合わせることで、複雑な形状を効率的に検討することができます。

ファサードエンジニアが操る、CAD 02
左:Grasshopperで組み立てた処理/右:Rhinoceros上に表示された3次元形状

 

ファサードエンジニアの、仕事道具。
ファサードには、平面の図面だけでは捉えにくい形があります。
・曲面を持つもの。
・少しずつ形の異なる部材が連続するもの。
・複雑な幾何学形状を持つもの。
設計者の意図を読み取りながら、形状や部材、納まりを検討していくために、AGBではRhinocerosとGrasshopperを活用しています。
複雑な形状や大量の部材を扱う。3次元モデルから製品図を生成する作業を自動化する。解析ソフトと連携する。
情報システムの担当者に確認したところ、2026年7月度は、AGB社内で63名がRhinocerosを利用していました。

 

画面の中から、実際の建築へ。
RhinocerosやGrasshopperを使う目的は、3次元モデルをつくることだけではありません。画面上でつくった形を、実際の建築として成立させていく必要があります。
たとえば、複雑な形状を持つファサードでは、多くの部材が一つひとつ異なることがあります。それらを人の手だけで処理すれば、大きな手間がかかります。
そこで、Grasshopperで条件やルールを組み立て、Rhinoceros上の3次元形状へ反映し、図面作成や解析へとつないでいく。
・形を考える。
・条件を組み立てる。
・情報をつなぐ。
・つくれる形へ落とし込む。


仕事に合わせて、道具を選ぶ。
ファサードエンジニアが使うデジタルツールは、RhinocerosとGrasshopperだけではありません。AGBではAutoCADを広く使用するほか、プロジェクトや業務に応じて、Revit、Navisworks、Fusionなどのソフトウェアを使用することもあります。
3次元モデル上で干渉を確認する。BIMを活用するプロジェクトに対応する。必要に応じて、新しいソフトウェアを学ぶ。
一つのソフトウェアですべてを解決するのではなく、その仕事に適した道具を選ぶ。
大学の授業や設計課題で触れるCADも、その先にある建築実務へとつながっています。
建築のつくり方が変われば、ファサードエンジニアが操る道具も変わっていきます。
新しい道具を学び、その特徴を理解し、仕事に合わせて使いこなしていくことも、ファサードエンジニアの仕事のひとつです。

 

▼デジタル技術を、さらに深く。
AGBでは、RhinocerosやGrasshopperなどのデジタル技術を、日々の実務だけでなく研究・技術開発にも活用しています。
2026年には、当社社員の研究が「DigitalFUTURES Young Award 2026」を受賞しました。
→ 当社社員が「DigitalFUTURES Young Award 2026」を受賞しました

 

▼もっと詳しく知りたい方へ
建設DX研究所では、AGBの3D設計やDXへの取り組みについて、実際のプロジェクトを交えたインタビューをご紹介いただいています。
・旭ビルウォール インタビュー[前編]~膨大な暗黙知を言語化!DXで「設計と施工のあいだ」の革新に挑む~
・旭ビルウォール インタビュー[後編]~膨大な暗黙知を言語化!DXで「設計と施工のあいだ」の革新に挑む~

 

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